生活習慣病

生活習慣病とは食生活や喫煙、飲酒、運動不足など生活習慣との関係が大きい病気のことで、従来「成人病」と呼ばれていたものです。 心疾患、脳血管疾患は、動脈硬化が原因です。
生活習慣を改善することで、高血圧・糖尿病・高コレステロール・高中性脂肪などによる 動脈硬化を減らすことはできます。

 対処方針

治療は、まず食事療法から。

毎日の食事から身体を作りあげていると言ってもよいでしょう。 各自に合った食事療法を始め、できれば運動療法も開始し、それでも効果がなかなか現れず、必要な場合にはその方に合った内服治療を開始します。そして、定期的にその内服治療が適切かどうか再検討していきたいと思います。

 動脈の働きと動脈硬化検査


  Q:動脈の役目とは…?

動脈は心臓より拍出された酸素や栄養素を含んだ血液が流れる通路であると同時に、血管の収縮や拡張を行うことに より血液をスムーズに流す働きも担っています。




  Q:なぜ血管が収縮・拡張するの…?

心臓は収縮期には血液を拍出しますが、拡張期には弁を閉じて血液を拍出しません。しかし、血管内では絶えることなく 血液が循環しています。それは、心臓の拍出停止時には動脈が体内に血液を送りだしてるからなのです。
動脈は柔軟性のある血管で、心臓から勢いよく拍出された血液により膨張し一部が動脈内に溜められます。拍出停止時には、 動脈が収縮しその血液が体内に送り出される為、血流が途絶えることがないのです。




  Q:加齢により血管はどうなるの…?

血管は加齢により柔軟性が弱まり、硬くなっていきます。
また、偏った食生活や喫煙などの生活習慣によっても、血管の柔軟性は失われていきます。




  Q:血管が硬くなるとどうなるの…?

柔らかいゴム風船を膨らませることは簡単でも、硬いゴム風船を膨らませるには大きな力が必要であるのと同様、 硬い血管を膨らませるために心臓の負担は増大し、高血圧にもなります。
また、血管の柔軟性により心臓から拍出された血流を緩衝する働きもありますので、血管が硬くなると血流速度があがります。 その結果、血液を受け取る各臓器への衝撃も増すなどの悪影響が発生します。




  Q:動脈硬化検査とは…?

血管が柔らかいと血流は遅く、血管が硬くなると血流は速くなります。
そこで動脈硬化検査では、上腕と足首の動脈波を測定することにより血流速度を算出し、血管の硬度の評価を行います。 その結果に基づき患者様に説明を行い、下記のような検査結果シートをお渡ししています。





※硬化検査を行う際には上腕と足首の血圧も測定しており、下肢動脈の血管のつまり具合の評価も併せて 行っています。
検査実施の場合、窓口負担額は自己負担3割の方で300円増えます。